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悪意が死と絡み合うのか。 死に悪意が寄り添うのか。
その男は、まさに生と死の境目で笑っていた。 不足を感じる心が、美しいものを産むのは本当だ。 彼は美しかった。――けれど。
ただそこに忽然とあるのは、まっさらな力と毒。 その内側に潜んでいるのは、夥しい憎悪と怨嗟。
世界から放り出され、追放され、落ちてきたその男は、透き通るように白く。 一言一言は鏃のように黒く、硬く。 訴えかけるものは、底のない飢餓感。 声も瞳も光を無くし、心が枯渇している。
救えないのならば、いっそ。