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これは、とある国のおとぎ話。 ある貧しい街に、悲しい魔女がいた。 その魔女は、一切の歳を取らず、 物語に縛られた路傍の花であった。 光を買うお金もなく、 耐え忍ぶように、ひっそりと暗闇の中で咲き続ける。 羊皮紙に表裏があるように、物語にも裏側がある。 彼女の裏側を覗くと見える、暗闇の城。 鴉の向かう先を勇者は辿る。 光を知ってしまった悲しき魔女よ。 哀れなのはその身に宿した境遇か。 孤独の雫が、心に零れ落ちる。 光が突き抜けていく。 眩しさに目を潰されても、彼女は厭わないでいてくれるだろうか。