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風の役目を担うは大男。 砂の波紋を幾重にも広げるその足音は、太陽の軌跡を追うものか。 はたまた、太陽がその背を追うものかは知れず。 しかし、砂によって生まれ、砂によって滅ぶのだろうと思われた。
彼は、歴史に言葉で橋を架ける。 その言葉は岩のように硬く。 その声は砂と風とを散らせた。
大男は去り際に、人の記憶に一文の鍵を託す。 ――忘れられた神の御名を見出すべしと。